恐竜発掘のリアルが知れる1冊!『恐竜まみれ 今日も発掘現場は命がけ』をレビュー
ようこそ!まっさんの読書備忘録へ😌🎩✨
今回ご紹介する本はこちら!
https://www.amazon.co.jp/dp/4103525916/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_UXVkEbW3MRKKF
小林 快次(こばやし よしつぐ)氏の『恐竜まみれ』!
…って…誰?と思われた方、かなり多いかと思います笑
そこで今回は、
①小林快次さんとはどんな人?
②恐竜発掘現場は毎回命がけ?そのリアルとは?
③なぜ、危険を冒してまで恐竜を発掘し続けるのか?
④恐竜発掘の課題
以上について、それぞれ書いていこうと思います!
①小林快次さんって?
小林快次先生(以下、小林先生)は、日本を代表する恐竜学者で、イギリスの科学雑誌『ネイチャー』にも掲載されるなど、世界が認めた古生物学者の1人でもあります。
(近年では、北海道むかわ町にて「むかわ竜」の全身骨格の発掘が有名)
小林先生が恐竜研究を始めるきっかけとなったのが、中学生の頃に授業の一環で、アンモナイトの化石を発掘したこと。
最初はなかなか見つからず、悔しい思いをし、先生にお願いして再度発掘しに行き、ようやく発見した時はとても興奮したそうです。
そんな小林先生のニックネームが「ファルコンズ・アイ」(ハヤブサの目)。
これは、次々と化石を発見することから付けられた異名です。
なぜ、次々と化石を発掘することが出来るのか?
それは、小林先生曰く、「同じ道を通らない」ように決めているからだと言います。
同じ道を通っても、何も発見が無いので、
・来た道とは違う道を歩いて帰る
・あえて人が歩きそうに無い道を選んで歩く
そうすることで、化石を発見することが出来ると小林先生は言います。
②発掘現場は毎回命がけ?
この本を読んでて感じたのは、
「恐竜の発掘現場は毎回危険と隣り合わせ」
ということ。
アラスカの自然保護区では、宿泊小屋付近でグリズリーに遭遇し、
ゴビ砂漠では、豪雨の影響で川が氾濫し、危うくベースキャンプに帰れなくなる寸前等、
さながらジュラシック・パークシリーズのようにスリリングな発掘現場の数々…
小林先生の、自分の足で歩いて調査するという姿勢が、アクシデントに繋がることもしばしばあるようです(^^;)
③なぜ、危険を冒してまで恐竜を発掘し続けるのか?
小林先生はなぜ、危険を冒してまで恐竜の発掘に向かうのか
小林先生曰くそれは、
「恐竜研究が、サイエンスが面白いから」
とのこと。
ある疑問が浮かぶ。それに対してどうアプローチするか、作戦を立てる。データを収集することで、仮説が生まれ、1つの答えとなる。
この一連の研究過程がサイエンスの醍醐味だと、小林先生は語ります。
恐竜の化石を発掘することで、頭や爪などのパーツ、さらには全身骨格から、当時の恐竜の生態系や生活なども浮かんでくる。
時には新しい説も生まれる。
それが楽しいからこそ、小林先生はリスク覚悟で恐竜発掘を続けているようです。
これは僕の個人的な話になりますが、
僕も歴史が好きなので、土器や建物など考古学的なものや、文献史料や石碑など歴史学的なものなど、
新しい発言があるとワクワクしてしまうので、小林先生の話は素敵だなと感じました!
④恐竜発掘の問題
そんなロマン溢れる化石発掘の現場ですが、問題もあるそうで…
それは、
「貴重な化石が盗掘などの被害に合ってる」
ということ。
小林先生は恐竜発掘について、
「発掘した化石は、その現場がある国の宝であり、持ち帰るべきではない」
と考えています。
残念ながら、化石を発掘するのは研究目的だけでなく、盗掘したものをマーケットなどで売買する人も居るそうで、
そういった売買目的の人は、わざと恐竜の頭や爪だけなど、バラバラにしてパーツを運び、市場に出品します。
(バラバラな方が運び易いし、一般の人でも買える値段で取引ができるとのこと)
ですが、恐竜の化石、特に全身骨格や、その発掘現場から恐竜たちの生活が垣間見られるなど、新しい発見の可能性に満ちています。
だから、小林先生は恐竜の化石を盗掘したり、売買することは断固としてNG!と訴えます。
ただ、素人の発掘を全面禁止にしてしまうと、
逆に人手が減るので、新しい発見を増やすには、恐竜や化石が好きという人の力も時には必要など、
矛盾もあるようです。
邪な人たちとどう向き合っていくか、今後の課題ですね!
ざっとこのような感じで本書の感想をまとめましたがいかがてしたでしょうか??
ここには書ききれない程、本当はもっと面白い話もたくさんなので、気になる方はぜひ読んでみてください!
この本を読めば、あなたも恐竜発掘をしに行きたくなること間違いなし!👍✨