感想『本能寺の変 生きていた光秀』
読書ブログ!
ということで今回はこちら!
井上慶雪氏の『本能寺の変 生きていた光秀』をご紹介!
実は、この本購入したのが約2年前。
なので、読むのは2回目。笑
でも、1回目よりも2回目の方が発見があり、面白かった!
以下、簡単に本のご紹介!
・井上氏が推す「明智光秀=天海説」。
タイトルからもお分かりのように、
井上氏は、明智光秀は非業の死など遂げていなかったと説くが、それは何故か?
まず通説では、明智光秀は山崎の戦いに敗れ、敗走途中、小栗栖で農民に槍で刺されて死亡した、とされている。
ところが井上氏曰く、光秀が小栗栖で殺されたのは、江戸時代に書かれた『明智軍記』という軍記物の創作であるという。
実は光秀は、影武者によって逃がされた後、比叡山で修行し、天海僧正となったという。
天海僧正説なってからの光秀は、
関ヶ原の戦いの際には、小早川秀秋(厳密に言えば、朽木元綱、脇坂安治、赤座直保、小川祐忠の四人も)を影で操り、西軍離反に仕向けたり、
大坂の陣の口実となった、方広寺鐘銘事件のきっかけを作ったり、
江戸幕府三代将軍家光の後継にも、実は光秀が絡んでいたりなど…
江戸幕府の創設に大きく関わったという。
(ちなみに、徳川家光の実父は、2代目徳川秀忠、実母は、上野樹里さん主演でドラマにもなったお江与の方とされているが、井上氏曰く、実父実母ともに別の人物であるとされてて、そちらも面白いのでぜひ読んでいただきたい。)
あと、織田信長の家臣が蒲生氏郷が、ロルテス(山科勝成)という、ローマ人を家来としてたというエピソードや、
光秀と、あの世界的結社フリーメイソンとの意外な繋がりなど、
斬新かつ面白い話が多く、かなり読み応えがある本。
ただ、個人的に気になったのは、
井上氏が、「明智光秀=天海説」を強く推される上で、半ば強引な部分もあるのでは?と感じたこと。
井上氏は、光秀=天海を唱えるとともに、「豊臣秀吉=本能寺の変の真犯人」を唱えているが、その元となる根拠が薄いということ。
確かに、明智光秀やそれに関連することについては、傍証を集めて説かれているが、
秀吉を犯人に仕立て上げるためには、「本能寺の変は小早川隆景と秀吉が秘密裏に図ったこと」など僅かであり、少々無理矢理な感じがした。
ただ、読み物としてはなかなか面白いと思うので、歴史を研究したい方よりも、
これから大河ドラマ『麒麟がくる』を楽しみにされてる方にぜひ読んでいただきたい1冊!
1週間ぐらいで読めるので、
興味ある方はぜひご覧あれ!
https://www.amazon.co.jp/dp/4396616406/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_WKZfEbM4VAF9J